ジャック・マーとは誰か?
中田敦彦のYouTube大学が素晴らしい授業をしていたので、まずはそちらから見てみましょう。
動画みるの面倒くさいやという方のために3行でまとめると
中学生の頃から、毎朝ホテルに通って観光案内を無料でやっていた。
どこにも就職できずに翻訳会社を自分で立ち上げたらアメリカへの出張で出会ったインターネットに心奪われた。
タウンページみたいなサイトを作っていたら巨大化して中国で有数の大富豪になった。
中国有数の大富豪だということに割と衝撃を受けるんですが、それよりも今回注目したいのは彼が英語を学んだ方法です。
彼曰く「教材もなく、英語の授業を受けられる場所もなかったので、唯一英語にアクセスできる場所が観光にきている外国人だった。だから、彼らに毎日話しかけるために無料の観光ガイドを毎朝やっていた。」
とんでもない子供です。想像してみてください。彼のガイドの初日を。
以下、僕の想像です。
Jack:Hi! Nice to meet you! あー。あー。ふん、やべ、全然わかんないや。美味しいレストラン探してない?
観光客:Huh? What are you saying?
Jack:(食べる動作)(相手を指差す動作)(レストランを指差す動作)(手でグッドマーク作る)
観光客:Uhm… You mean I need to go there for food?
Jack:なんか言ってる。やべえ全然わかんない。とりあえずうないずいとこう。(頷く)
観光客:Okay! Then I’m gonna try it later. Thanks, boy.
この後ジャックは、相手の言った言葉もしくは聞き取れたフレーズを声に出して真似たはずです。
これみなさん、毎日できますか?
こんなわけのわからない子供が将来大富豪ですよ。すごい世の中です。
ジャックマーの英語のなにがすごいか?
彼の英語は実はひどいもんなんです。聞いていたら明らかに英語うまくないなと思うレベルです。
文法も無茶苦茶ですし、アクセントは中国人留学生と比べると中国訛りはあまりないので、割と聴きやすいですが、それでも英語のネイティブではないなと一発でわかります。
では、なにがすごいんでしょうか?
実は彼一度も留学もしたこともなく海外での就労経験もないんです。
教材もまともに手に入らないような状況から翻訳家として活動できるようになるまで自学自習してるんです。
根性半端なくないですか?
そして、僕が個人的に根気よりすごいなと思うのがその自信です。
海外メディアのインタビューに通訳なしで自分一人で間違ってる英語で堂々と答えらる人が日本にどれくらいいるでしょうか?
ましてや英語圏はおろか海外で暮らしたこともない人が、しかも大企業の社長が、ですよ?
できる、やってやるんだという気持ちが何よりもすごいです。
どうやって勉強したのか?
ここからは僕の憶測ですが、彼の発音とフレーズの使い方とを考慮するに
1. 外国人を観察する(おそらくある程度盗み聞きして挨拶フレーズ程度は知った上で話しかけていたと思います)
2. 彼らに話しかける(とりあえず、中国語混ぜながら身振り手振りで会話したと思います)
3. 物に指をさしながら、外国人から単語を学ぶ
4. 彼らの話しているフレーズをそのまま真似る
5. 真似たフレーズの中の知っている単語を別の単語に入れ替えてみる
6. 2から5までを際限なく繰り返す
そうなんです、真似るのが最良の学ぶ方法なんです。
考えちゃダメなんです。文法なんかどうでもいいんです。
むしろ文法を勉強すると英語が話せなくなります。
ネイティブの言ってることをそのまま真似すれば間違ってることはないので、むしろ最善手だと思うんですが、ここに気づく人はかなり少ないですね。
ジャック・マーは偶然だったのか、それとも本能的にそれに気づいていたのかはわかりませんが、言語を学ぶ方法としてはかなり成功する確率の高い方法で学んでいた訳ですね。
その実力は?
ここまでジャック・マーを持ち上げてきたので、一体全体どんな英語を話すのか気になる方も多いと思います。かと言って英語だけで話されてもわからないし、という方のために動画を用意しました。
日本経済新聞が配信しているYouTubeからの引用です。ジャック・マーのインタビューです。名言だらけです。
アリババ会長 経営の極意語る
次はUnited Gratitude -ユニグラが配信しているYouTubeからの引用です。ジャック・マーのスピーチですね。こちらに至っては自分を信じられなくなった人たちに何度も見て欲しい格別の名言です。
アリババが成功した理由 || ジャック・マー
まとめ
教材が手に入らなかった子供が会話を通してフレーズを真似ることで英語をマスターして、その気合いと根性と自分のビジョンを信じる心の強さで世界有数の大富豪にまで上り詰めたんですね。
英語を学ぼうと思った瞬間に本屋に向かうあなた、学ぶ方法間違ってませんか?
その手の中にある3000円で、国際バーに言ってカクテルでも飲みながらHiって言ってみるのも悪くないんではないでしょうか?